背後ぴったりに充くんが立ち、私の頭すれすれに充くんの腕。


たまに充くんがしてくれる後ろギュッのようでドキドキする。





「一人で探すからいいよ」

「二人の方が早く見つかる。それに聡美はちっちゃいから、高い所は見れないだろ?」

「そんな事ないよ…」

「聡美がちっちゃくなかったらこの世にちっちゃいは存在しないだろうな。そうそう、俺のいとこ小学生だけど聡美より大きいぞ」





ハハッと充くんが笑う。


また充くんから出た‘ちっちゃい’に私は…





「いい加減にして!」





勢いよく振り返り、そして勢いよく振り向いた私に驚き蹌踉けた充くんを壁に押し付けるようにバンッと――


そんな私の行動に充くんは目を大きく見開いて私を見下ろしている。