~美姫 side~
『検査結果なんだけど…悪くなってた。』
おじさんに呼ばれ診察室に行くとそう言われた
。
やっぱり…
嫌な予感的中。
最近体調あんまりよくなかったから
検査結果よくはないと思ってたけど…
病室で聞かなくてよかった。
病室だと
みんなに聞かれちゃう。
気使わせたくないし…
変な空気にしたくない。
後1週間で夏休みが終わり
学校が始まる。
おじさんはまだ入院しててほしいみたいだったけど…
そんなのやだ。
夏休み中ずっと病院で
遊びに行けたのなんて
夏祭りくらい。
その夏祭りだってほんの数時間。
いくら慣れてるからって
さすがにやだよ。
学校には行きたい。
だからおじさんにお願いして
「病院に行く回数と薬の量を増やす」
という条件つきで
夏休みが終わったら退院できることに。
五十嵐先生『そこまで悪化してるわけじゃないけど今までどおり運動は…』
美姫『も~また?
言われなくてもわかってるよ。』
診察室から病室に行くまでそんな会話をしてた。
毎回毎回同じこと言わなくても…
自分の体の事は自分が1番わかってる。
病室につきドアを開けると
詩織『あ、おかえり~~!!
先生なんだった~?』
美姫『ただいま~。
検査結果の話してきたの。』
拓真『親父なんだって?』
美姫『…大丈夫だって!』
ほんとはよくなかったけどそんなこと言ったら
…
拓真の事だから…。
拓真『……そっか。』
美姫『ところで…みんなどっか行くの?』
みんなして荷物を持ってどこかへ行くみたい。
詩織『今からね~カラオ…』
柊『勉強な。』
詩織の言葉を柊がかき消した。
でもなんで勉強?
今夏休みでテストもないのに…
柊『…どうせ夏休みの宿題終わってないんだろ?』
あ…!!
夏休みの宿題…忘れてた。
柊『…その様子だと美姫も終わってないな。』
う……っ…
バレた…。
俊『お、美姫もかー!俺もぜーんぜん終わってない☆』
詩織『やっぱそうだよね~!!
あたしたち仲間だね~!』
この2人と一緒にされても嬉しくないんだけど。
俊『じゃあさ~ここで勉強会やろーよ☆』
詩織『それいいね~!さんせーー!!』
どんどん2人のペースになり
ここで勉強会が始まりそうな感じに…
まぁ…みんなとの勉強会は楽しいから別にいいんだけど。
柊『…帰るぞ。』
詩織『え~~~!?』
夏妃『あんたたち絶対話しちゃって勉強会にならないでしょ。』
さすが柊と夏妃。
詩織だけでも騒がしいのに俊もだと…
勉強会にならない。
俊『じゃあさー2人で勉強会やっちゃう?』
お、俊がふざけてだと思うけど夏妃を誘ってる!
チャンスだよ!夏妃!
夏妃『…なんであんたとやんなきゃなのよ。』
も~なんでそんな言い方になっちゃうかな~。
俊『じゃあ…保健教えてよ美姫センセ☆』
夏妃がそんなんだからこっちに来ちゃったじゃん。
てか…
保健の宿題なんて出てないし。
美姫『残念でした。わたしは…
拓真先生に教えてもらうので♪』
柊は詩織に教えると思うし…
後はわたしが拓真に教えてもらえば
必然的に夏妃が俊に教えることになって…
2人きりになる。
美姫『だから夏妃は俊に教えてあげて。』
夏妃『え!?なんで私が…!』
美姫『いいでしょ?だめ?』
こんな言い方されたら断れないよね。
夏妃『……しょうがないから教えてあげる。』
よし。これでOK!
詩織・柊・夏妃・俊の4人は勉強をしに帰り部屋にはわたしと拓真の2人になった。