~拓真 side ~
詩織『あ〜これ欲しい!買って〜!!』
そう言って詩織が持ってきたのは
夏祭りでよくこどもたちが持ってる光るおもちゃ。
しかも剣。
柊『……いらねぇだろ。』
詩織『いるよ!』
いやいらねぇだろ。
夏妃『どうせ後でいらなくなるんだからやめなさいよ。』
俊『夏妃ちゃん夢がないなー。
光る剣は男の夢でしょ。』
詩織『そうそう!光る剣は男の夢なのっ!!』
…光る剣は男の夢なのか?
つーか…
柊『…お前女だけどな。』
詩織『いーの!光る剣は女の夢でもあんの!』
光る剣を大事そうに持って
「買って」と言ってるかのようにアピールしてる
。
そんなに欲しいなら自分で買えよ。
詩織『ねぇ〜せんせーこれ見て〜!
かっこよくない?』
紺野を引っ張っていきおねだりタイム。
蒼『おーかっこいいな。』
おいおい…
あんたまで…
なんでそんなのに惹かれるんだよ。
蒼『でも買わないぞ?
まだ美姫のも買ってないからな。 』
詩織『えーずるーい!
じゃあ、美姫にもこれ買ってあげようよ!』
…いやいらないだろ。
てか…あれ?
さっきから美姫の声が聞こえない。
蒼『美姫?』
紺野も気づいたらしく周りを見回している。
まさか…
はぐれた!?
やばいだろ。
美姫…人混み苦手だから…
最近体の調子もよくないのに…
何かあったら…
といろいろ考えていると
夏妃『拓真!しっかりしな。
美姫なら大丈夫だよ。
こどもじゃないんだから。』
俊『じゃー俺が探しに行ってくるからみんなは楽しんでてよ。』
蒼『なんでだよ。
……俺が行くからお前らは遊んでろよ。』
詩織『あ〜せんせーばっかいいとこ持ってこーなんてダメだよ〜?』
柊『……手分けして探せばいいだろ。』
結局いつもどおり柊が話を締め美姫をさがすことに。
みんなでキョロキョロ見回していると
詩織『ねぇねぇ!作戦たてとかない?』
作戦?
拓真『なんの?』
詩織『だってさ〜もしチャラチャラしてる人に
美姫が捕まってたらヤバくない!?』
え!?
確かにそれはやばい。
美姫かわいいからナンパされるかも…
柊『…んなわけねぇだろ。』
詩織『よし!じゃあ〜
山瀬っちとせんせーは左右に!
柊と拓真は上下にわかれてチャラ男に攻撃ね!』
蒼『お、おぉ…』
俊『りょーかいっ!』
…なんだこの作戦会議。
紺野までこの流れにのっちまってるし…
…つーか
上下ってなんだよ。
意味わかんねぇし。
柊『…よし。俺上行くからお前下な。』
…なんでお前まで…
柊が詩織を止めなかったら誰が止めるんだよ。
…下って…
下から攻撃ってなんだよ。
拓真『意味わかんねぇんだけど。
上下ってなんだよ。』
詩織『細かいことは気にしないの!
あたしと夏妃はこの剣を死守するから!
任せといて!!』
さっき買った光る剣を持ち自信満々な顔でまた意味不明なことを言ってる。
その剣を死守する意味あんのかよ。
こんなことしてる暇ないんだけど。
早く探さないと…
拓真『俺行くから見つけたら連絡して!』
そう言って急いで探し始めると
♬♪。.:*・゜♬
電話がなり画面には
「美姫」の名前。
急いで電話に出ると
美姫『……拓真…?』
いつもより小さい声の美姫。
拓真『今どこ?』
場所を聞き猛ダッシュで美姫の元へ向かった。