~美姫 side ~

美姫『先生!おまたせ!』

車に乗り助手席に座る

蒼『なぁその「先生」っていうのやめない?』

へ?

美姫『なんで? 』

蒼『なんでって…
周りからみたら生徒に手だしてるみたいだろ』

あぁ〜そっか

でもなんて言えばいいんだろう…?

蒼『蒼。』

美姫『え?』

蒼『あ・お・い。』

美姫『……あおい?』

蒼『そ♪なんで疑問系なのか気になるけど。』

クスッと笑ってる先生

美姫『…でも間違えて学校で言っちゃったら
困るからダメだよ…。』

だってわたしと先生は

「教師と生徒」

学校にバレたら

わたしは退学

先生は教師を辞めさせられちゃうかもしれない

わたしが退学するだけならいい

でも先生が辞めさせられるのは嫌

だから

学校にバレるわけにはいかない

蒼『……じゃあ2人の時だけな。』

2人の時だけ…か

そんなうまく使い分けれるほど器用じゃない

から心配だなぁ…

蒼『俺も気をつけるし…
まぁ大丈夫だろ。』

美姫『………うん。』

蒼『…でどこ行きたい?』

そういえば

いろいろ考えてて悩んで

結局どこに行くか決めてなかったんだ

蒼『なに?決めてないの?』

クスッと笑うせんせ…蒼

「うっ …」バレてるし

この時間じゃああんまり遠くにはいけないし…

蒼『ん〜じゃあ俺の家の近くに
ショッピングセンターあるからそこ行く?』

美姫『行くっ!』

蒼『よし。じゃあ行くか。』

そう言って車のエンジンをかけ出発



ショッピングセンターに着き雑貨屋などを

みてブラブラしていた。

ゲーセンに入り

かわいいぬいぐるみがあってみていたら

蒼『それ欲しい?』

後ろからのぞきこんできた

美姫『できるの?』

蒼『できるだろ』

そこは「まかせとけ」とか言ってくれたら

かっこいいのに…

とか思いながらみてみる

チャリン♪

あ…つかめた!

……落ちちゃった…

これ無理だよ

美姫『もういいよ。
お金もったいないよ?』

言ってもやめようとしない

なんか……

こどもみたい

クスッと笑いムキになって

UFOキャッチャーをしてる蒼をみる

かわいい

しばらくみていても

なかなか取れない

いい加減やめさせようとしたとき



蒼『とれたっ!!』

美姫『ほんとにとれたの?』

さっきまであんなに苦戦してたのに…

蒼『ほらっ!』

大きなぬいぐるみを抱いてニカッと笑う蒼

ほんとにとれたんだ

美姫『えーすごいっ!!』

蒼『だろ?』

得意気な蒼

蒼『他になんかしてほしいことある?』

してほしいことって…

急に言われても…

あっ!

…でもなぁ…

先生嫌がるかもなぁ…

一応ダメ元で聞いてみようかな

美姫『あ、あのさ……』

蒼『ん?なに?』

しゃがんで顔を覗いてくる

美姫『あ…れ』

指をさす

蒼『んー?』

指をさした方をみる


その先には……


「プリクラ」


蒼『あれやりたいの?』

美姫『蒼が嫌じゃなければ…やりたい。』

蒼『……よしやるか!』

いいの?

嫌がると思ったんだけど…

美姫『いいの?』

蒼『全然いいよ。
てか俺も美姫と撮りたいし♪
でも俺やったことないから教えて?』

はじめてなんだ…

そりゃそうだよね

なんか今日の蒼かわいいな

はしゃいでるし

プリクラの操作がわからなくてオロオロしてる

蒼にやりかたを教えて中に入る


蒼『美姫すげぇな。』

なにが?

いつもどうりにしてるだけなんだけど…

美姫『え?』


蒼『いや、なんか尊敬した。』

なにそれ

美姫『ふふっ尊敬って。
ほらこっち来て。』

中に入り写真撮影スタート。

蒼の慣れてないのがすごい伝わってくる

それをみてるとおもしろくて

笑ってしまう

落書きには

「初デート♡ 」

「らぶらぶ♡」

「だいすき♡」

など彼氏ができたら書いてみたかったことを

書いた

自分で書いてて恥ずかしくなってくる

出てきたシールをみてすごく幸せな

気持ちになる

一生の宝物。

蒼『これで満足?』

美姫『うんっ!』

蒼『ならよかった。
つーか、最近のプリクラってすげーな。』

感心したように眺めている

美姫『なぁにそれ。
わたしがブスって言いたいの?』

少しからかい気味に言う

蒼『美姫はかわいいじゃん。
問題は俺だろ。
なんだこれ?別人じゃん』

サラッとそんなことを言う

美姫『え〜?かわいいよ?』

2人で笑いながらショッピングセンターを

出て車に戻った。