桃と自分のクラスに足を運ぶ。
高校に通い始めて3年目だが知らない人はたくさんいる。
教室を見渡すと知らない人が多く、新鮮味を感じる。
「空と桃ちゃんおはよー!」
大きい声で叫んだのは山田玲。母が米人のハーフで地毛が綺麗な金色。長い髪をポニーテールに結んでいる。
そしてすごく元気だ。
「玲、うるさいよ」
「朝は元気が一番!」
「その元気を空にわけてよ」
「よけいなお世話だ」
朝からどうでもいいことを話していると遅刻寸前に、俊が走って教室に入ってきた。
「おお。遅刻せずにすんだわ」
「俊相変わらずだねー」
「そーゆーお前だって相変わらず声高いな桃ちゃん」
「うっさいな!気にしてんだぞ……あと俊に桃ちゃん言われたくない!」
こいつは松原俊。スポーツ刈りで色は黒。
スポーツ万能な背の高いやつ。
空気すごく読めるしやさしい。
玲とは中学のときからの仲らしい。
桃、玲、俊、そして私の四人がいつもの仲良しメンバーだ。
「そーちゃんどしたの?ニヤニヤして。気持ち悪いよ?」
「は?ニヤけてないし。俊は汗だくだよ?病院行けば?」
「これは健全な汗だからいいんだよ」
「いや……臭いから。近寄んな」
「酷っ!」