「それで、どうしたの。」

先に話を振られて、
更にリズムを狂わされた。

「私…」

声が詰まる。

緊張と、言い出しづらいのと、
言葉が見つからないのとで。


「ゆっくりでいいから、」


笹井さんは優しい目をして、
私を見ていた。

どうしてか分からないけれど、
涙をこらえるのに精一杯で。

そうこうしているうちに、
パスタが運ばれてきた。