「…分かりました。

では100%簡潔にまとめてお伝えします。

私の視界から失せろ」


阿呆にも分かるように、本当に簡潔にまとめてやった。


「シカイって……めっちゃ塩分入ってるあの?」

「それはおそらく97%の確率で“死海”の事ですね。

私が言いたいのは“死海”ではなく、“視界”です。

私から見える範囲の中に入るな糞が、という事です。

立ち去れ」

「ハンイって……犯罪するときの意思とか?」

「それはおそらく98.1%の確率で“犯意”の事ですね。

私が言いたいのは“犯意”ではなく、“範囲”です。

とりあえずどこか遠くに行ってしまえ、屑が、という事です。

立ち去れ」



すると、浅井君は少し黙って何かを考えた後、


「成程、分かった」


と言った。


ほ。

ようやく私の言いたい事が分かってくれたようだ。

おそらく、この表情だと100%の確率で分かってくれてるようだ。

安心安心。

これで、ようやく静かに読書が出来る。


「つまり、深井は俺に消えろと言っているんだな?」

「100%そうですね」

「だが断る!」

「…」


何だ、こいつ。

100%殴りたい。