「わあ……流石深海ちゃん。

浅井にも容赦無いね…」

「あそこまでズバズバ言うなんて……」

「フリ方が深過ぎる」

「流石、深海ちゃん」


私の名前は、深井羽美(ふかいうみ)。

深い海、という事で、あだ名は深海ちゃんである。


まあ、ある意味ピッタリなあだ名だと思う。87.972%の確率で。


というか、立ち去ってください、と言った筈なのに、目の前にいる浅井君が退いてくれない件について、私は今75.452%程イラついている。


「あの、早く立ち去ってください、浅井君」

「…」

「あの」

「…」

「去れ」

「…」

「何故黙るのか意味が99.9999%分かりません。

何とか言ったらどうなのですか?

クラスの女子全員に交際を求めた事により、喉を痛めたのですか?

否、それは私の分析の結果、89.912%の確率で有り得ませんね。

私には、貴方が立ち去ってくれない意味が100%分からないです。

さあ、そこを立ち去りなさい」

「あのさあ…。

喋り過ぎ。

色んな事喋り過ぎて、深井が何を言いたいのかよく分からない」


真顔で言う浅井君。

やはり浅井君は阿呆である。