って!

また深く考え過ぎた!!


「と、とりあえず、手を拭きましょう?」

「ふえー。

でもどこにもタオルありませんでしたよ?」


え!?

やっぱり、私の置き忘れ!?


「ほ、本当に?」

「はい。

クジラ柄の水色の布っぽいやつならありましたけど」

「…それ、100%タオルよ」


…私の勘違いではなくて、千早の勘違いだったみたい。


「でも、今さっき手が乾いたんです」

「…すごく手から水が滴り落ちているのに?」


とりあえず、浅井君は無視して、私は洗面所からクジラ柄のタオルを持っていって、千早の手を拭いてあげた。


「もう、ちゃんと手は拭かないと駄目よ。

廊下にすごく水が…はあ……掃除しないと」

「ごめんなさい、深海さん!

お詫びにサンバ踊ります」

「踊らなくていい」