浅井君が、私の方に近づいてきた。


「ずっと前から好きでした!俺と付き合ってください」

「済みません。

私、浅はかな考えを持った男の人は生理的に無理なので。

というか、何故貴方はそんなにも毎日毎日、懲りずにこうやってクラスの女子に交際を求めるのですか?

全く相手にされてないじゃないですか。

相手にされてない率99.9999312%ですよ」

「いや、でもそういう事は相手にされてる率0.0000788%あるって事じゃん」

「はあ…阿呆ですか浅井君は。

脳味噌までも浅いのですか。

相手にされてない率99.9999312という事は、相手にされてる率0.0000688%という事なのですよ?

そんな簡単過ぎる計算も出来ないのですか?

阿呆なのですか?


そもそも、誰かと交際が出来たとして、貴方には彼女をしっかりとサポートする事は出来るのですか?

経済力は?財力は?結婚はするんですか?子供は何人作るつもりなんですか?結婚指輪はどうするんですか?

もしかして、何も考えてないんじゃないですか?


阿呆なのですか?

阿呆なのですね?」

「…」


浅井君は完全に黙っている。


「話は終わりですか?

じゃあ私の前から立ち去ってください、この浅はか野郎」