自分の部屋に戻って、音楽をかける。
あの日を境に、根岸クンとの会話は減った。
気まずいままで、最近は避けられている気がする。
迷っていた。
根岸クンとのこと。
根岸クンをフったら、根岸クンを傷つけることになる。
でも、私は今も根岸クンを傷つけてる。
正解なんてわからなかった。
何が正しくて、何が間違ってるとか、全然わからなかった。
私は涼先輩が好きで。
だからやっぱり別れなきゃいけないんだろう。
でも、愛してくれる人を失うのはイヤだ。
せっかく私を好きでいてくれるのに。
また失うのはイヤだ。
別れなきゃいけない。
そうわかっていても、自分からは手をはなせないでいた。