歩くこと15分―

やっと学校まで来た。のは良いが、ここは学校なのか…?と、疑いたくなるほど汚いのだ。

割れた窓ガラス。
無数のバイク。
落書きだらけの壁。

どうせまともな学校じゃないだろうな。

と、思いつつ門をくぐる。

それが新しい出会いの始まりであり、琴羽を変える新しい一歩なのであった。

そうとも気付かず門をくぐる琴羽の目は、黒く濁り闇の中で生きている目だった。

彼女を変えるのは誰なのか―――――。