『指輪?』

葵「そう。本当は左手がいいんだけど、
  今年は右手で我慢するよ。来年は
  左手だけどな。」

 『何それ。プロポーズ?グスッ』

葵「そうだよ。
  咲が高校卒業したら結婚してください。」

 『グスッはい。私でよければ。」

葵「よかった~。断られたら
  どうしようと思った。」

 『でもこんな私でいいの?』

葵「俺は咲じゃなきゃいやだ。
  咲は俺以外でもいいんだ?」

 『そんなことない。
  ただ私は、葵の重荷になる存在だから。』

葵「そんなことないよ。
  俺今じゃ咲なしでは生きていけない。」

 『私も葵なしじゃ生きてけないよ。』

葵「じゃあ問題ないだろ?
  ていうか泣き止まないと、
  最近せっかく落ち着いてたのに
  発作おきちゃうよ?」

そう言うと、泣き止むまで
ずっと背中をポンポンしてくれてた。

 『葵もう大丈夫。』

葵「咲指輪の裏に
  文字彫ってあるんだ。」

見てみると、

《Saki, I love you forever Aoi》

と書いてあった。