『大丈夫だよ。本当に。』

葵「じゃあ咲。ギューッ!」

 『わかった。ギューッ!』

心音を聞いてるのだと思う。

だって、私が聴診器が嫌いだから。

こういうのは、大人しくいる私。

抱き締めてくれてる時は、
安心するから。

葵「もういいよ。大丈夫。」

そう言われても葵から離れたくない。

葵「咲?」

 『あっ、ごめん。』

葵「どうしたの?」

 『何でもないよ。』

葵「何でもないことないでしょ?」

 『本当に何でもないから。
  あっ、鍋出来たかな。』