直志……どうして、あんな事に……。


直志は、悪くないのに。




思い出される。


この人達に会う前の出来事を。




直志が、殺されてゆく様を。


私を庇ったせいで……直志は………………。




「…?


どうしたの、前田さん?」


「あ、いえ…なんでもないです。


こっちのゲームは、進行状況はよくありません。


ぬいぐるみが、1つも見つからなくて……」




私は、土井さんに嘘を吐いた。




こんなやり取りをしている間にも、土井さんの後ろにいる女子…北出さんと植田さんが泣いている。




間近で人が死んでいった、しかもそれは仲間の人だった………だから、悲しいのだろう。


でも、私の悲しみは、この人達とは比べ物にならないと思う。




だって、好きな人が、私のせいで、殺されたんだから…。


涙も出ないくらい、辛くて、苦しくて、悲しいくて………。