「ああ……それは…」




土井さんは、教えてくれた。




竹井さんが、ニセモノだと思い込んで、飯島さんを殺したこと。


そして、飯島さんはニセモノではなかったので、竹井さんはゲームオーバーで、殺されたのだと。


幸い、飯島さんはセーブしていたので、生き返ったとのことだった。




「そんなことがあったんですか……」


「そうなの。


でも、これで飯島さんはニセモノでも『絶対殺してはいけないプレイヤー』ではないことが分かったんだけどね。




それはそうと、そっちのゲームの進行はどう?」


「あっ、そういえば…」




女の子の熊のぬいぐるみを見つけましたよ、と言おうとしたところで、私は言うのをやめた。


言っちゃいけない。


先輩達は、この高校生達が気に食わないから、ぬいぐるみの在り処は教えないって言ってた。


もし、私がこの人達にぬいぐるみの在り処を教えたら………何されるか分からない。


直志みたいなことにはならないかもしれないけれど……それでも、やっぱり、嫌な事をされそうだ。