「あ、はい…聞いてきます」




そう言って、私は高校生達の方へ走っていった。




「あ、あの!何かあったんですか?」




私は、一番近くにいた、白いチュニックを着た…えっと、確か名前は…土井さん…に聞いた。




土井さんは、ぼーっとしていて、私の声なんか聞こえていないような感じだ。




「あ、あのー…土井さん?」




再度声を掛けると、ワンテンポ遅れて、




「あっ、えっと、あなたは確か、前田さんだったよね?


ごめん、何て言った?」


「あ、えっと…何があったんですか……?


何だか、皆さん、空気が重いっていうか…………」