「先輩、ちょっといいですか?」


「ん、どうしたの景子ちゃん」


「ちょっと、来てください」


「え、……ちょ!」




私は、強引にりん子先輩の腕を引っ張って、トイレまで連れて行った。




「なによ、一体!」




りん子先輩は、痛そうに腕をさすっている。




「あの、先輩………。


実は、私………一昨日、ゲームセンター行ってたんです」


「…は?」




目を丸くして驚くりん子先輩。




「きっと、私がニセモノなんです!


だから、私を殺してください!お願いします。


こんなこと頼めるの、りん子先輩しかいないんです!!」




私は、頭を下げてりん子先輩にお願いした。




「いや、そんなこと言われても………。


どうやって、殺せっていうの?」


「…これで、私を殺してください」




そう言って、私は南川先輩が殺された時に使われた折りたたみ式のナイフを、りん子先輩に渡した。