『…どうしても救いたいんです…叔父さん…彼等を助けてくれませんか…?』


「…けど…そんな事したら…アヤメの命が…」


『…叔父さん…俺…軍人として…国民である彼等を助けたいんです…」



納得できなかった。



それに協力してしまったら…菖蒲の人生が…狂ってしまうんじゃないかと…そう感じた。




「…お願いだ…考え直してくれないか…?」


『……いえ…俺なりの判断で…決めた事なんで…』



胸が締め付けられてる感じがした。


叔父として、協力するべきか……


しないべきか……



『……叔父さん…お願いします……』



菖蒲の声がだんだん泣きそうになってきている気がした。


……そう感じただけで、苦しかった。


「……絶対…命を落とさないでくれるカ?」


『…はい…』


「この事件が終わったら…私に会いにきてくれるか?」


『…叔父さん……』




菖蒲のお願い。



決して賛成するわけじゃないけど…


初めて自分を頼ってくれたから……



私は協力するよ…






「アヤメが救いたがってる君達を…必ず向こうニ送るよ…約束スル…」


二人は流れそうな涙を必死に堪えた。