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トゥルルル……


「はい…どちら様でしょうカ……?」


また次の仕事の依頼の人だと思った。



『…叔父さん…久しぶりです…菖蒲です…』


びっくりした。

何年ぶりだろう…

菖蒲の声を聞いたのは…


懐かしくなって、テンションが高くなった。



「元気かアヤメ!!いゃあ…久しぶりダナ!!」


『…はい…元気です…叔父さんは…調子どうですか?』


「仕事も順調にやってるし、とても元気だヨ!!…どうしたんだい?アヤメ?」


『…叔父さん…明日ヨーロッパに旅立つんですよね?…』


「あぁ!!ちょいとした荷物を届けにナ」


『……お願いがあるんです…叔父さん……』






初めて頼まれたお願い。


頼まれたのが初めてだから、なんだか嬉しくて、断るつもりはなかった。




……だが…


菖蒲から聞く初めての話に、絶句した。




16歳から軍隊に入ってた事。


菖蒲の母国で悲惨なゲームが行われてた事。


そのゲームの生還者が歳が変わらない少年達だって事。


……その少年達を…
命懸けで助けようとしているところだって事…。