「今度は…なんだ…?」


永遠はまだ千草を威嚇する。


「……?」


千草は永遠を見た。


「…こんな所にぶち込んでおいて…次は同情?……馬鹿にするのもいい加減に…」

「馬鹿になんてしてませんよ?神崎永遠」


千草は続ける。


「…あの状況は仕方がなかった…だから今、こうやって他の軍人を追い出して、真剣に話を聞こうと…思ったんです…」



「……話…?」

真理和が呟いた。


「そう…貴方達が体験した、あの館の中の出来事…よかったら私にお話していただけないでしょうか…」


千草の眼差しは、馬鹿にしてるカンジではなく、真剣だった。



「…どうせ…わかって…もらえない…」


永遠がそれを言うと、千草は優しい笑顔を見せた。



「……大丈夫…私は貴方達が嘘や、馬鹿げた事言うとは思ってないですから…こんな私でよければ、話してくれませんか……?」



真理和は、千草の優しくも真剣な眼差しが深美に似てる、と不意に思ってしまった。



そして…



「…平凡な…学校の日…ゲームの参加者を求めて…軍人が…学校に来た…」



真理和が涙を堪え、語りはじめた。