彼女の祈りは僕の熱を上げる。
僕は神経の全てがソコに集中する感覚を背中の筋肉の強張りによって容易に感じる事が出来た。
明子の『深い祈り』は僕の何かを動かす。
いつしか明子に感じた不安も何処かへ吹き去ってしまう。
僕は何も考える事が出来ず、果ててしまいそうな意識をギリギリの線で引き止める。
『・・・あ・・明子』
今にも果ててしまいそうな意識の奥から僕は必死に声を絞りだす。
これ以上明子の『祈り』に耐える自信が無い。
僕の声はまるで『許し』請う様なひどくかすれた情けない声だった。
『・・・いいよ・・・イっても』
明子は一瞬だけ口を休めて呟くと、また『祈り』を続ける。
僕はその『救い』の言葉に一瞬にして視界を失う。
暗い部屋の中で強い光が差し込む様に僕の視界は真っ白になる。
苦しみにも似た快感が僕の全身を走る。
僕は強く体を震わせて明子の口の中で果てる。
明子は僕から切なげに放たれたソレをゆっくりと飲み込み、無言で顔を上げる。