『・・・土曜日はいわき?』


『あぁ・・・出張行ったまま、あっちに泊ったから。』


『携帯かけたんだけど・・・家にかけても居なかったし、ちょっと心配しちゃって・・・』


そう言っている明子の前に明子の頼んだベーコンとポテトの鉄板焼きが置かれた。


『もうすぐ誕生日だね?』


明子はポテトを箸で切りながら言った。

明子はビールで頬を赤め、しきりに自分の頬に手を当てながら自分の酔い具合を確認する。

僕は途中から箸の止まった明子の、残したお好み焼きを平らげようとしていた。

無言でお好み焼きを食べ続ける僕を明子は楽しげに見つめる。

今日も暑かったが、僕は驚く程に食が良かった。


『・・・それだけ食べれれば大丈夫だね。』


『・・ん?何が?』


『トモユキ、何か疲れた顔してたから・・・』


『夏バテか?』


『うん・・・夏バテかなぁ?って』

明子は僕の疲れの理由を知らない。

僕自身も暑さや、仕事にやられたのか、どれにやられたのか見当もつかないが、明子はそんな理由の内の一つを知らない。