『・・・トモユキ最近どうしたの？』
明子はビールを一口飲んだ後にお通しのアスパラの胡麻和えをつまみながら真っ直ぐに僕を見ながら言葉を吐く。
『・・・どうって？』
僕はメニューを眺めながら明子の方に一度目をやり、そしてまたメニューを眺めながら答える。
明子はそんな僕にそれ以上の答えを期待しないかの様にビールを再度、喉の奥に流し込み会話を続けるのをやめた。
週末になれば長居をするのも気が引ける会社近くの居酒屋も週の半ばは人もまばらで、僕と明子以外にサラリーマン数人のグループとカウンター席に座った、僕達より少し若いくらいの女の子二人しか居なかった。
僕は一昨日の夜に夏恵とお互いを求め合い、そのまま昨日の昼まで眠り続け『体調不良』を理由に昨日会社を休んだ。
今日会社に行くと僕の仕事は当たり前の様にデスクに重なり、僕はその一つ一つを八時まで掛かって片付けた。
会社の駐車場の自分の車に乗り込もうとした時に明子からの携帯が鳴った。
彼女は僕の仕事が終わるのを会社の近くで待っていたらしい。
