浜辺に着くと僕達は、海岸近くの公園の駐車場に停めた車の中で少しシートを倒し水着に着替える。
夏恵はその美しい胸を何の躊躇いも無くさらして着替えを始めた。
周囲に停まっている車は疎らで人が乗っている様子は無かったが、助手席で躊躇いの無い裸体を見せる夏恵に僕は気がきじゃなった。
僕はバスタオルで腰から下を覆い隠しながら水着に着替えていたが、その様子に気付いた夏恵がバスタオルを取り上げ、僕は年甲斐も無く顔を赤らめながら必死に取り返した。
水着に着替え車の外に出ると、海沿いの潮を含んだ風が、そこが海である事を僕に教える。
僕の目線よりも少し高い防波堤を越えれば、そこには海が広がっている。
空の色を映し込み青く波打つ海が広がっている。風はそう教えてくれていた。