「2組だってー緒に行こー。」
「ふぁい」
こうして私達は2組の教室へと向かって行った。
(うおっ?!皆席についてますなー。っていないの先生と私達だけじゃん!)
何だか今までのんびり歩いてここまで来たのが急に恥ずかしくなってきて私と一葉は下を向いて指定席についた。
(私の隣は…)
ちらっと隣の人の顔を見た瞬間目があって笑顔を向けられた。
「随分遅かったな。しばらく隣だから宜しくなー。俺山口祐介。って知ってるよな、初めましてじゃ無い訳だし。」
隣の山口と名乗る少年は優しい笑顔で自己紹介をしてくれた。
「山…口?ああ!去年学級委員やってたよね!私今年やりたいんだぁ」
異性に興味のない美緒にとってその名前を理解するまで30秒程時間がかかった。彼が去年学級委員じゃなかったら尚更分からなかっただろう。
「おぉ?マジか!俺、今年もやるつもりだから一緒になるかもな!」
「かっこいい…」
「ん?何?」
「う、え、あ?!何でも無いよー」
「あはは棒読みだな。」
(あれ、私何でかっこいいとか言っちゃったんだろう何でこんなにドキドキして…)