息を止めていたことなんてすでに忘れて、藤田くんから少し離れて足を止めた。
視線の先は完全に藤田くん。
「あの、藤田くん…?」
「………誰」
飲んでいる体勢のまま、目だけをこっちに向けた。
「え?あ…一応同じクラスの…古賀理子なんだけど…」
もう入学してから結構経っているのに
覚えられていなかった悲しさと、
なぜ藤田くんがこんなところで
女子にしか飲まれていないような
あんな甘ったるいイチゴミルクを飲んでいるのか。
不思議に思わずにはいられなかった。
「そう」
そう、って!!
なんか他にないの?!