返事もできず、生唾をゴクリと飲んだ。
「アクションは自分で起こすんだからね?!待ってたらだめ!!」
昔になにかあったのかってくらい、
力説する友里。
とりあえずなにも聞かず『わかった…』と頷いた。
“アクションは自分で起こす”
まだ告白するなんて決めてないのに
本当に友里はせっかちだ。
「いやーしかし、リコが藤田くんねぇ…」
まだ資料室から帰ってきていない藤田くん。
藤田くんの席にたまっていたのは
いつも授業中にうるさい男子たち。
あの人たちを見てると、藤田くんは本当に口数が少ない。
というか、喋ってるところがレアってくらい。
あっ!そうだ。
リコって呼ばれたこと、友里に話しちゃおうかな。
チャイムがなるまであと少しあるし。
あたしは少し興奮しながら
友里にさっきの出来事を話した。