会いたかったから、が一番強いのかなあ。
なんて考えてたら、藤田くんが痺れを切らした。
「…もういいや。
俺もうちょっと寝るから」
「えっ。あ、ごめん…
じゃあ、あたしはもう帰るね…」
『もうちょっと寝るから』の後に
『だから出てって』って言われてるような気がして。
やっぱりまだまだあたしは藤田くんの隣には遠いんだ。
…………?
あれ…?
こないだまであたし、藤田くんを想ってるだけでいいって思ってなかった?
それなのに、今は…。
藤田くんの特別でいたいって思ってる…。
あたし藤田くんのことそんなに…っ。
いつの間にこんな気持ちになったんだろう。
いつの間に藤田くんのことそんなに意識してたんだろう。
ヤバい…、意識したらもう無理だ。
この距離でもあたし…。
今更動悸が激しくなってきて、この場にいられなくなって
急いで教室に戻ろうとしたとき。