イチゴミルクを平然と飲む弟を見てると、背は伸びたけど

やっぱり中身はまだ中学生だ、と安心する。




「甘くない?それ」

「そう?俺は好きだけど」

「…高校生になっても?」

「なにその質問。リコ姉どうかしたの?」

「………いや。なんもないけど」




そのイチゴミルクを高校生になっても飲めるなら、

あんたの味覚は藤田くんと一緒だな。



ソファにどかっと座って
テレビを見始めた弟に背を向けて、部屋に戻った。




ふう…。

ベッドにごろんと横になって
ぼーっとする。


藤田くんは資料室で何してるんだろう。