「…ハモりましたねっ」
「そうだね!!」
嬉しくなって、満面の笑みで応えた。
「あのっ、下駄箱まで一緒に行ってもいいですか?」
「…もちろんっ」
申し訳なさそうなその子の言葉に
、
あたしは二つ返事で返した。
「…入学式なのに、父と母もいなくて、1人で行くの寂しくて」
…そうだ、今日は入学式だ。
よく考えてみれば、周りを歩いてる新一年生たちは、お父さんかお母さんを連れて歩いている。
もしくは、どちらか1人を連れている。
「そうだよね~、大丈夫大丈夫!あたしも入学式、実は1人だったんだあ。親の仕事の都合がつかなくって」