そう言って、ぎゅっと繋がれていた手が離れた。
そして今度は、指と指の間に藤田くんの綺麗な指が絡まってきた。
う!?
こ…れは恋人繋ぎ………っだよね?
さらに、あたしの肩にストンと藤田くんの頭の重みがくる。
……藤田くん…。
胸が苦しいです。
動悸が激しすぎなんです。
胸にあるリボン、揺れてない?
ちらっと胸元にあるリボンを見たけど、
さすがにそこまでは揺れてなかった。
…よかった…。
「…リコはあったかいね」
その優しい声に、
ドキュンと心臓を撃ち抜かれた。
この部屋がなんの物音もしなくて、余計に声が大きく聞こえるから…。