教室に入ると、あたりまえだけど女子がたくさんいる。
でも、そこまで面倒くさそうな人がいなくて少し安心。
席について私はすぐ窓を見た。
この教室からも山見えるんだぁ…
教室からみえるその山が私の地元。
都内で唯一みえる山だと思う。
そう私は正真正銘の田舎っ子。
都会に憧れを持ちこの学園に入学した。
でも周りに田舎っ子って知られたくないから、隠してる。もちろんみみにも。
「亜理沙!担任磯野先生かなぁ♪?」
まだ言ってたのね。
「磯野だと良いね」
「うん♪もし磯野先生が担任だったら、卒業式に告白するー!」
「じゃあ私も磯野が担任になるように願うね(笑)」
軽く口したこの言葉が、最後の高校生活を狂わせるなんて、この時は思いもしなかった。