「おはよー!」


校門の前で挨拶してるのは朱希先生だ。


「朱希くーん、おはよ!!」

衣頼は朱希先生を朱希くんって呼ぶ。
衣頼だけじゃなくて他の生徒も。

私だけだと思う。朱希先生って呼ぶの。


「おいこら、先生って呼べってば。」

むっとした顔でこれを言うのはいつものこと。


「朱希先生、おはよ」


「お、新垣!おはよ!もうほんとお前だけだよ~、
俺のこと先生って呼んでくれる生徒」

そう言って私の頭をなでるのもいつものこと。


「はいはい、遥をお気に入りなのはわかったから。
遥いこー。朱希くんまたねー」


「はいよー。」