「じゃあ、気を付けて帰れよ?」


教室から玄関までの短い校内デート。

なんて思っているのは私だけかもしれないけど
すごくドキドキの楽しい時間。



「うん……。」


だからこそばいばいするのは寂しい。


「なーにそんな寂しそうな声だしてんの」


陽くんが私の頭をぽんぽんとした。

それだけで心臓の動きが加速する。


もう……、いつも私だけドキドキさせられる。

ずるいよ……。