「はぁ、はぁ……」

教室に着いて息を整える。


「もう、遥ってば。びっくりしたじゃない!!」

「えへへー、ごめんね、衣頼!」


わざと明るく言ってみるけど衣頼には通じない。


「ウツイさんでしょ?逃げなくたっていいのに」



うぅー、だってぇ……。



ウツイさんもウツイさんだよ。

あんな冷たいこと言うくらい私のこと嫌いになったくせにどうして目そらさないの。
すぐそらせばいいじゃん……。