月姫

私がぼーとしている間に

榴李くんが入ってきた。

見られたくない。


こんな姿見られたくない。


榴李くんは私を見た瞬間

目を見開いて驚いてた。


だけどあいつは楽しんでるかのように、


笑顔だった。


あいつの、あの笑顔に何百人と騙されたんだ。


「私の大切な人たちもっ」


誰にも聞こえてないだろう


涙をこられることのほうが大事で声なんて出なかった。



ただ、一人を除いては。