榴李side

凪が死んだ。

俺の中から感情が消えた気がした。

心にぽっかりと穴が開いた気がした。

十琉は落ち着きがなかった、それが普通なんだろうな

でもなぜか、俺は冷静でいた。

十琉を落ち着かせて愛望の場所に向かった。

ICUに入っていた。

生きていた。

それだけでよかった。


だけど、空いた穴はふさがらなかった。

「十琉、入ろうか」

「あぁ・・・」

「愛望、早く起きてくれ凪についていくなんて許さねぇよ?」

「先生のとこに行ってくるな、十琉愛望のそばにいてやれ」