「偶然。お前ら、わたがし買うの?」


私が勝手な想像で頬を赤く染めていたら、
相川くんがいった。


そうだよね、偶然…


「食べたかったんだけど、いっぱい並んでて…」


見ると、相川君の手にはもうわたがしがあった。


相川くんの隣には、私のよく知った顔。


広瀬湊(hirose minato)


家がとなりの幼なじみ。


相川君と仲がいいみたいで、よく一緒にいるのを見かける。


「なぁ、ここのわたがしでっかいの。
俺と半分こしない?」


あ、相川くん!?