オルフェがモルちゃんの方を向けば、モルちゃんはキョトンとした後、ニコリと笑った
……モルちゃんの両親、きっと心配してるんだろうな
巻き込んじゃったし、一時期ココにもいたしなぁ
「んで、何で俺がココにいんのか。だっけな」
しばらく歩き、後ろには目を凝らせば辛うじて城が見えるかどうかってところに来たとき
オルフェがそう言った
「クソ餓鬼が助けてくれたんだよ。いやぁ、参ったわ、魔法は使えねぇわ、殴られるわ……今思えば、初拷問だな?」
「………それ、笑っていう事じゃないよ」
「てか、あんた。城にいたんすか」
「うん。見つかっても、この体質だし。追いかけられなければ、逃げれるし」
「ま、見つかりはしなかったがな」
「うん、ノーノも帝国も……見張りがあまいよ」
………モルちゃん、子どもがいう言葉じゃないよ、それ
「でもさぁ?ナンティルが見た時、オルフェも丸太もないって言ってたわよ?」
そう言うサーシャに、ナンティルはコクコクと頷く
「あぁ、あの城全体に結界張られてからだろ。魔法無効化するやつみてぇだったしな」
「そうそう。無駄だって言ったのに思いっきりぶっ放してたもんね」
「焼かれてぇか、クソ餓鬼」
「そりゃ勘弁」