そんなモルちゃんに呆気にとられていると、前方から爆発音が。



それに驚いて、そっちに顔を向ければ



大量にいたはずの軍隊が、橋から砂が飛んで行くように消えて行く




「ね?」


と、首を傾げて笑う





「……」


「モルちゃん」


「ん?」


「…貴方、今まで何処に」


「………」





少し、私の問いにキョトンとするモルちゃんだけど、すぐに子どもらしい笑顔を見せて





「借りを返しに行ってたの」


「借り?」


「うん、借り」


「モル、ほら」





いつの間にか戻ってきたオルフェ



モルちゃんに何かを渡す



その何かは、既に壊れていて半透明で碧色だろうか?



そして、オルフェの右手には見慣れない武器があった





紫色の槍。





「ありがとよ、コレ斬れ味いいな?」


「でしょー?いる?」


「…いいのか?」


「うん、僕使わないやつだし」





………はい?





「ちょ、ちょっと、待って!?それ、モルのなの?!」


「うん、そーだよ?コレに入ってんの」





と、見せるのはあの古びた本




「モルちゃん、それ使えないんじゃ」


「……あれ、そんな言ったっけ?」




と、首を傾げるモルちゃん