「………え、」




何かが高速で横切った



赤い、何か





バッと前を向き、オグニの横から顔を出す




「なっ、」



突然の登場に、驚く私達だがいち早く反応したのはエレガン





「馬鹿!!死ぬ気か!!………オルフェ!!」





あぁ、やっぱり彼は生きてた





軍隊へと走り行く赤い髪の持ち主




そして、





「やっちゃえー、オルフェ」




私達より少し離れた場所で、1人だけ彼を応援してるモルちゃんがいた





「、あんた」


「詳しい事は後ね。今はアレが先、大丈夫だよ。アレは本物じゃないから」





幽霊でも見たかのように、モルちゃんをみるオグニ




「本物じゃないって、」


「うん、魔道具による幻影。女1人捕まえるのに、あんなにいらないでしょ」






ニコリ、と笑ったモルちゃん