「あ、アレ」




門の先で、明らか敵国の服を来た人がいた



だけど




「……気絶してる、」


「どういう事っすかね。誰か侵入でもしたんすかね?」


「どうだろう。魔法は使ってないみたいだし……目立った外傷もないし」





頭をぶつけて気絶。って感じかな??



壁に持たれて座っていた兵に何油断してんだこいつ。って感じでエレガンが思いっきり蹴飛ばしたけど、それぐらいでは気絶しないものね



下、砂だし。砂漠だし。





「……見る限り、兵は1人ね」


「油断してんのか、なんなのか。わからないね」


「……帝国の考える事はよくわからないわよ。たっく」



「ま、ラッキーなんじゃないっすかー」



「あ、オグニっ!」





スタスタと、先頭を歩いて行くオグニ



私は慌ててそれについて行く



すると、ピタリと足を止めたオグニに、私はスピードを緩められずに背中に激突した




「いっ、」


「ちょっと、オグ……え。」





サーシャがオグニに叱ろうと、声を上げたが何故か途中でやめてしまった



そして、オグニは私を背中に隠すように、………まぁ、隠れているんだけどね?



サーシャとエレガンは腰の剣を抜き、オグニの前に出て、ナンティルは後ろで杖を構えていた




まさか、……待ち伏せされてたの?


コッソリと、オグニの背中から前を覗いて、私は絶句した




砂漠の向こう、私達の進行方向に大量の、数える事のできないとんでもない数の兵が来た



黒い軍服は間違いなく、帝国のもの





「おいおいおいおい!あれ、全軍隊じゃないっすか!?」


「私らを止めるにあれだけいる、普通?」


「……あんなにいたんだね、帝国って」





エレガン、何で貴方敵に感心してるの




「サーシャの言うとおり、ボク達相手にそこまでするですか。王国相手なら別だとしてです」


「ま、そんなにして手に入れたいものなんだろうね。白き龍ってのを」