「……でも、珍しいね。そんな"大昔"の本、何処にもおいてないよ?置いてあるとしても、王族の蔵や研究所とか、それこそそうとうな物好きのところにしか」


「お、」





大昔!?



ちょ、ちょっとまて



落ち着け!?




確か、転生は今までキッチリ10年後だった!!


なら、今までの記憶は??!


もしかして、全部吹っ飛んだ!?



いや、僕に限ってそんな事あり得ない!!




なら、





歯車が………狂っている??





そうとしか考えられない。



だから、僕の転生が狂ったのか?





なら、それなら



龍達はどうなったのだろうか






「クソ餓鬼。もう一度聞く………お前の名は?」


「………」


「………」


「………」


「………おい、」


「………あ」


「あ?」


「モルテア」






モルテア。それが僕の名前。





「じゃ、モルちゃんですね」


「モル………ちゃ?」


「くん、じゃなくてか?」


「もう。オルフェ、この子が男の子に見えるのですか?」


「どーみても男だろ」


「いや、どう見ても女の子だよね」