「行きましょう、アーシャルカルアへ」





覚悟を決めたかのように、そう言えば




「そうだね、行こうか」


「アーシャルカルアって何が有名だっけー?」


「知らないっすよ」


「同じくです」






本当なら、オルフェとモルちゃんを探しに行きたい



彼らは強いのだから、別行動で探してもらいに行ってほしいと何度も思った




でも、もし私に何かがあれば。私が彼らの枷になっている。




ココは最早。母国でありながら………敵地なんだ




「イーチェ、行くよ」





サーシャのその声に導かれるようにして、私は彼らの後をついて行く




ドアを開ければ、朝日が差し込む




さよなら、愛しき国よ。




さよなら


父様