「せっかく助けてもらったのに、わざわざ死にには来ないよ」



「なら、何でココいる」



「うん、助けに来たからに決まってるじゃん。借りは返さないとね、キチンと」



「……」




そう言って笑えば、呆れたようにため息をつき、僕のすぐ目の前まで歩いて来る






「イーチェ達は?」


「アーシャルカルア方面の門前だよ、そろそろ出発してるんじゃない?」


「お前さっき、寝てるか準備してるかって言ってたろ」






返事をする暇も与えず、彼は僕の頭を思いっきり撫で回すというか、髪をグシャグシャーっとする





「場所はわかってる、サッサと逃げるぞ」


「あ、普通に塀門から出ても大丈夫だよ」


「見張りがいんだろ」





ま、僕は塀から飛び降りて来たけどね?



ちゃんと、門番さんは気絶というか、寝てもらってるんだから!



多少の副作用付きなんだけどね