「………何しに来た、てめぇ」


「さぁ、」





後ろ側に回り、持ってきたナイフで縄を切る



…。



「んぎっ、」




切れにくいな、おい!


何だよ、切れ味抜群とか書いてあった箱から出して来たのに!



なんだ、詐欺か!?



と、ナイフと縄と格闘していると、ようやく縄が切れた




うしっ!



ヨロリ、とよろけるが、ちゃんと立てているようだ。良かった良かった、



ナイフを直して、赤髪の彼と向き直る



何処か怒っているような彼





「他の奴はどうした」


「まだ寝てるか、準備か。まぁ、僕がいなくなってる事はもうバレてるだろうけど」



「……死にたいのか、お前は」





いつものように怒鳴ることはしないオルフェ



あれか、怒鳴れば誰かが駆けつけてくるからか



そういうところは、ちゃんと考えてんだ



失礼だけど。