「違わないっすよ、姫。モルの言うとおりっすから」
そう、違わない。
きっと、僕がいなければ彼らは2人揃って逃げられただろう
僕を担ぐ事で手が塞がるし、そして何より彼の敵の感知する能力……まぁ、それはここの幹部の皆さん持ってるんだろうけど
それらを、僕は"狂わせた"
僕の不安定な魔力は、デメリットが多い
むしろ、メリットなんてないに等しい
敵の"殺気"を鈍らせる
それが、一つめのデメリット
それでも、普通は前から来た敵を倒せないなんて事もないし、普通に感知しなくても見えてしまうはず
僕が狂わせたのはもう一つ。
魔法の発動を遅らせてしまう事。
オルフェはそれに気づいたから、だから僕らを飛ばす事に集中した
僕さえ飛ばせば、魔法は問題なく使える
あの時、たいぶ側まで敵が来てたからオルフェがどうなっているか。
言うまでもない