「お前、」
オルフェの低い声が響く
部屋にはオルフェだけじゃない。エレガンも、オグニも、サーシャも……その他諸々、イーチェ以外がいるようだった
「昨日、何してた」
「……え、」
「答えろ。俺に見つかる前、お前何してた」
「何も、……覗いて、」
「何で覗いてた」
お前っ、この間聞かないって!………言ってたっけ??
「街がっ、騒がしかったから。みんなは、って」
「……なら、どうやって侵入した」
うわぁ!!来た、そこ!
「……」
「どうやって侵入した、言え」
子どもにそれは怖い。もう、恐怖もどっか行ったけどさ。普通なら、ビクビク怯えてますよ
「モル………君は魔法が使えるかい?」
「え、………いや、」
「そうだろうね、きっと暴走するのがオチだ」
わかってるじゃないですか、エレガンさん
不安定だと知ってるんでしょー。
てか、何かもうわけわからないから、全部説明して下さいな
僕なんか疑われてるよね、完全に
何で??
首など傾げれる状態じゃないから、心の中で首を傾げていると、エレガンの声が飛んで来た
「でも、魔道具なら扱えるね」
「……」
「…コレに見覚えは?」
黙った僕に、見せつけたのは掌サイズの砕けた水晶
………なんじゃそりゃ。
知らないと、首を振れば上のオルフェに睨まれる
うへぇ、怖い怖い。