『ほら、はやく。行こう』


『チンタラすんなっての』


『行こう、ボスを倒しに』




『モルーーー』





朝、意識が浮上し、眼をゆっくりと開ける



体を起こし、座った状態でしばらくボーッとする



………何の夢、見てたんだっけな




そんな事を考えてたとき、部屋の外が騒がしいのに気がついた



ベッドから降りて、ドアに近づく



取手に手を近づければ、勝手に開いたドア



驚きに眼を見開けば、それと同時に胸ぐらを誰かに掴まれ、視界が高くなる



いち早く眼についたのは、真っ赤な髪。オルフェだ




おはよう?。と声に出したかったけれど、床に投げられ、その声は間抜けな声と呻き声に変わった





いきなり何さ、起きたての体を投げるな馬鹿




体を起こそうとしたが、




「クソ餓鬼、」




再び、胸ぐらを掴まれ床に押し付けられる



その際、オルフェと眼があった





「っ!」



その異常なぐらいの僕に向けられた殺気



人1人殺せそうなぐらいのその眼光に、僕は……恐怖を感じた



な、何だよ。何なんだよ、



言葉にしたいけど、その言葉はヒュっ、という微かな息の音に変わるだけ



背中に冷や汗が伝う